歯が痛い
という方へ

歯が痛いときは、まず患部は清潔に保ちなるべく刺激をあたえないようにしてください。
無理に我慢せず市販の鎮痛薬を服用していただくと一時的に痛みを緩和することができます。
腫れや症状が続く場合は自己判断で放置せず、早めに歯科医院を受診しましょう。
痛みがなくなっても、神経が壊死して痛みを感じられなくなった可能性があります。そういった状態を放置するともっと病巣が広がってしまいますので、必ず受診することを推奨しております。
痛みの種類とよくあるケース
- 何もしてなくても痛む。
夜に痛みが強くなる(歯髄炎) - 噛んだ時に痛む(歯のひび割れ、根尖性歯周炎、歯根膜腔拡大による痛み)
- 熱いもので痛む(進行したむし歯で神経が炎症をおこしている)
- 歯茎が腫れて押すと痛い(歯周病、歯肉腫瘍)
歯が痛くなる原因
- むし歯
- 根尖性歯周炎
- 歯髄炎
- 知覚過敏
- クラック
(歯にヒビが入っている状態) - 食いしばり・歯ぎしり
- 副鼻腔炎(上顎洞炎)
- 咬合性外傷
歯が痛いときの注意点
痛み止めを飲んでも受診を遅らせない
痛み止めを飲むことで一時的に痛みは和らぎますが薬はあくまで『一時的な応急処置』です。
痛みの原因を解決しなければ、薬だけで治ることはありません。「痛み」はあくまで症状であって、原因ではないので、原因を取り除かない限りは痛みは出続けます。薬は痛みという症状に対しては一時的に効果はありますし、時間がたてば痛みが引くこともありますが原因自体を除去しなければ根本的な改善はしません。
早めの歯科受診
歯の痛みは自然に治ることはほとんどなく、放置すると状態が悪化する可能性があります。一時的に痛みが引いても、必ず歯科医院を受診しましょう。
患部を刺激しない
痛みのある部位を舌や指で刺激しすぎると細菌が侵入したり、痛みが強くなる可能性があるので、できるだけ患部を刺激しないようにしてください。
痛む側の歯でかまない
痛みのある歯でかむと、刺激が加わって炎症や痛みが強くなる可能性があります。
硬い物や粘着性のある食べ物は避け、できるだけ歯に負担をかけないようにしてください。
口腔内を清潔に保つ
歯・歯ぐきが痛むときでも汚れを放置すると細菌が増殖し、症状が悪化したり、回復しづらい状態になります。痛みのない範囲で優しく歯を磨き口腔内を清潔に保ちましょう。
歯の痛みを放置すると…

歯の痛みを放置するとどうなる?
- むし歯の進行初期のむし歯は痛みが少ないですが、放置すると細菌が歯の内部まで侵入しむし歯が進行します。神経まで細菌が達すると神経を取る治療が必要になる可能性が高いです。
- 神経の壊死強い痛みが一時的に収まっても、神経が壊死してしまった可能性が高いです。そのまま放置すると歯根の先端に膿がたまり腫れや痛みが出ることがあります。膿が広がると抜歯が適応になるケースもあります。
- 全身への影響むし歯や重度の歯周病を放置すると口腔内細菌が血管内を通り全身に広がります。心臓病や糖尿病の悪化、菌血症を引き起こすリスクがあります。
- 歯周病の進行歯周病とは歯を支えてる骨が口腔内細菌によって溶けてしまう病気です。重度まで進行すると歯がぐらぐらして抜歯が適応になる可能性があります。また歯周病は『静かに進行する病気』とも呼ばれ自覚症状が少ないのでご自身では気づきづらいです。
歯が痛い場合の治療方法
①知覚過敏処置
歯の内部の層(象牙質)が露出することにより神経に刺激が伝わりやすい状態なので、知覚過敏用のコーティング剤の塗布を行います。知覚過敏用歯みがき粉を併用していただくとより効果的です。
あまりにも知覚過敏がひどい場合は、最悪の場合、神経の治療が必要になる場合もあります。まずはなるべく保存的な処置を試みます。
⑤抗生物質や鎮痛剤の処方
細菌感染や炎症による強い痛みは歯科麻酔が効きづらい状態なので、処置を行う前に抗生物質や鎮痛剤で痛みを和らげます。症状が落ち着いたら根本的な原因治療を行います。


