部分矯正
部分矯正とは、全部の歯ではなく一部の歯に装置をつけることでお身体や時間・費用へのご負担を少なくし、限られたスペースのみでセクショナルに行う矯正です。
部分矯正
部分矯正はこんな方におすすめです
- 全体を直したいわけじゃなくて前歯のちょっとした部分だけ治したい
- 歯の少しの段差を治したい
- すきっ歯だけを改善したい
メリット
- 費用を少額に抑えることができる
- 期間を短くできる可能性がある
- 虫歯や歯周病になる可能性が下がる
- ご自身の歯を最大限に生かせる
デメリット
- 適応症が限られる
- 清掃がしづらい
部分矯正の適応
当院では部分矯正とジャンル分けをしておりますが、大きくまとめると両方とも同じ部類に入ります。また、通常の矯正と同じように、歯が「どれくらいの時間で動くか」や「費用がどれだけかかるか」については、動かす距離であったり歯の状態などに大きく依存してしまいますので、ご相談いただければと思います。
部分矯正の適応
動かしたい部位以外の歯のかみ合わせや位置にほとんど問題がなく、主訴であるメインの部位のみを動かすことで矯正が可能で、他の歯へのダメージが少ないと考えられるケース等につきましては、適応可能となります。
前歯の叢生：段差がある状態
正中離開：すきっ歯
翼状捻転：真ん中の２本の歯が正中に
向かってねじれている状態
舌側・頬側・唇側転位：
歯がベロ側かほっぺ側に１本（ないしは少数本）出ている状態
部分矯正の適応
動かしたい歯自体のポテンシャルが著しく低くなく、歯周病などにもなっていないケース等につきましては、適応可能となります。
MTM/LOT/PULL
第２大臼歯抜歯後（一番後ろの歯）の後ろの親知らずを引っ張ってきたい
エクストリュージョン
被せものが土台ごと取れてしまい、根っこだけになった歯をなんとか残したいケース等
アップライト
第1大臼歯抜歯後（一番後ろから２番目の歯）、そのスペースに倒れてきた第２大臼歯（一番後ろの歯）を正しく制直させ、起こしたいケース
部分矯正の流れ
-
ご希望のヒアリング
まずは部分矯正をしたいと思った目的やお気持ちをお聞かせください。
-
口腔内審査
レントゲンや口腔内写真、直接の視診などで細かく精査させてください。
-
診断・治療計画提案
精査の結果をもとに、部分矯正の可否をお伝えします。可能であれば、ご費用や期間含め治療計画をお伝えします。
-
矯正装置SET
患者様お一人おひとりに合わせた矯正装置を装着します。
-
矯正装置調整
口を動かしたり、発音に支障がないか等を確認して、必要に応じて調整を行います。
-
矯正装置除去・固定
歯を動かした後、固定は必ず必要になります。後戻りの力が働いてしまうからです。なるべく固定の期間は長くとりたいですが、ケースに応じて変わります。
-
当初の目的に応じた歯の活かし方をする
被せものをかぶせたり、ブリッジの土台にしたり等、ご要望や目的に合わせてご提案いたします。
部分矯正を
ご検討中の方へ
そもそも、よく耳にする言葉ではないかもしれませんが、僕たちからするとこの部分矯正とは「歯科医療において保存的に治療計画を立案」するための手札です。例えば、被せものが急に土台と一緒に外れてしまったり、前に神経の処置をしていた一番奥の歯（第２大臼歯）が、急に割れてしまい抜歯になってしまったといったことを経験される方は少なくないと思います。
過去に私が担当した患者様で、抜歯と言われた歯に部分矯正をしたことで10年弱延命できているケースもあります（今もまだ健康的にその歯を使えております）。歯は一生もので、抜いてしまうともとには戻りません。「これはもう残っている歯が少ないから抜歯」と言われたり、「ここはインプラントか入れ歯かブリッジしかありません」と言われても、一度ご相談ください。もしかしたら何か、ご自身の歯を大きく最大限に生かすための手札がご提案できるかもしれません。
矯正治療に伴う一般的な
リスクや副作用について
矯正治療に伴う一般的なリスクや副作用について、下記のページにて詳しくご案内しております。是非ご一読いただきますよう、よろしくお願いいたします。
詳しくはこちら※矯正歯科治療は公的健康保険の対象外の自由（自費）診療となります。
※矯正治療の一般的な治療費は60万～150万円、一般的な治療期間は2～3年、一般的な治療回数は24～36回となります。使用する装置、症状や治療の進行状況などにより変化しますので、参考程度にお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
※機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
※最初は矯正装置による不快感、痛みなどがあります。数日から1～2週間で慣れることが多いです。
